点検者マニュアル(CV‑FormLink)
このページは、現場の点検者の方向けのマニュアルです。
表側はシンプルな Web フォームですが、裏側では AI + Power Automate + Office Scriptが連携して報告書を自動作成しています。 点検者は「必要な項目に答える」ことに集中できるよう設計されています。
1. システム概要
CV‑FormLink は、建物ごとに用意された Web フォームに点検内容を入力すると、OneDrive 上に Excel 報告書を自動生成する仕組みです。
- 建物ごとに専用フォームがあり、不要な項目は事前に非表示になっています。
- 送信された回答は、AI が関わる自動処理を経て、 Excel 雛形に埋め込まれ、最終的な報告書ファイルになります。
- 報告書は建物フォルダ内
reportsフォルダに Excel 形式で保存されます。
AI は、入力内容に応じた報告書のレイアウトや文章の整形などをサポートしますが、最終確認は必ず人が行う前提です。 報告書の内容に違和感があれば、Excel 上で直接修正できます。
2. フォーム画面の構成と重要項目
2-1. ページ構成
点検フォームは、上から順に次のページで構成されています。
- info ページ:フォームの説明/注意事項
- basic ページ:点検日・タブ名・会社名・建物名・点検者名・共同報告IDなどの基本情報
- previous ページ:前回の報告書(Excel)へのリンク表示
- section ページ:設備ごとの点検入力ページ(複数ページ)
- review ページ:入力内容の最終確認
- complete ページ:送信完了+報告書作成の進捗表示
2-2. 連携している重要項目
次のラベルは Excel / フローと直接連携しているため、 ラベル名は変更しない前提です。
点検日ReportSheet(タブ名)会社名建物名点検者名【2名以上の点検】共同報告グループID
とくに 点検日 と ReportSheet(タブ名)は報告書のシート名に直結します。
※重要:点検日を変更すると、タブ名は自動的にYYYYMMDD 形式に追従します。 同じ日に 2 回目以降の点検をする場合など、YYYYMMDD_2 のように末尾に手動で「_2」などを足すことができます。
3. 点検作業の標準フロー(1日分)
Step 1:フォームを開く
- 管理者から配布された URL を開く、または QR コードを読み取ります。
- 開いた画面のタイトルに、対象建物名が表示されていることを確認してください。
Step 2:info ページ(説明)を読む
- まずは説明文・注意事項を一度最後まで読みます。
- 読み終わったら、「基本情報へ →」ボタンで次へ進みます。
Step 3:basic ページ(基本情報の入力)
ここで入力した値は、すべて報告書に反映されます。必ず落ち着いて確認してください。
- 点検日:
デフォルトで「今日の日付(JST)」が入ります。 日付を変更すると、タブ名も合わせて更新されます。 - ReportSheet(タブ名):
原則YYYYMMDDの 8 桁です。
同じ日に 2 回点検する場合などは、YYYYMMDD_2のように末尾に「_数字」を足してください。 - 会社名・建物名:
多くの場合、管理者側で固定値が設定されています。
表示内容が建物と一致しているかだけ確認し、基本的には書き換えません。 - 点検者名:フルネーム推奨です。
- 【2名以上の点検】共同報告グループID:
複数名で同じ点検を行う場合に使用します。半角数字のみ、有効桁数は最大 3 桁です(それ以外は自動的に削られます)。
※よくあるミス:点検日だけ変えてタブ名を変え忘れる、またはタブ名だけ変えて点検日を変え忘れる。
→ 「点検日とタブ名が揃っているか」を必ずダブルチェックしてください。
Step 4:previous ページ(前回報告書の確認)
- 前回点検時の報告書(Excel)へのリンクが表示されます。
- リンクを押すと、OneDrive 上の前回報告書が開きます。
- 「ファイルが見つかりません」や「共有リンクが未設定です」と表示される場合は、まだ reports フォルダに報告書がないか、共有リンクが設定されていない状態です。
- 正しく前回報告書が開けるかを確認し、問題なければ「次へ」で点検入力に進みます。
Step 5:section ページ(設備ごとの点検入力)
セクションごとに、対象設備の点検内容を入力します。
- ラベルの右に「*」がついている項目は必須です。 空欄のまま次へ進むことはできません。
- プルダウン(選択)項目:
初期値は「異常がある場合は選択してください」となっています。
異常がない場合は、選択せず空欄のままでも構いません(異常扱いにはなりません)。 - 数値・テキスト・日時なども、必要に応じて入力します。
※重要:画面下部の「次へ →」を押したときに、必須項目が埋まっていないとアラートが出ます。
どの項目が不足しているかメッセージを確認し、該当項目を埋めて再度進んでください。
Step 6:review ページ(最終確認)
- セクションごとに、入力済みの項目が一覧表示されます。
- 修正したい項目があれば、「← 戻る」で該当セクションまで戻り、値を修正してください。
- 問題がなければ、画面下部の「報告書作成 →」ボタンを押します。
Step 7:complete ページ(報告書作成の進捗)
報告書は約 30〜35秒かけて自動作成されます。 この間、AI が回答内容をもとに報告書のたたき台を組み立て、 Power Automate / Office Script と連携して Excel ファイルを整えています。
- 送信中 → AI による報告書たたき台作成 → 最終チェック → 発行中
- 進捗バーが 100% になり、「報告書が発行されました」と表示されます。
- リンクが表示された場合:
「報告書(Excel)を開く」を押すと、今回作成された Excel 報告書が開きます。 - リンクが表示されない場合:
OneDrive のreportsフォルダに最新ファイルが作成されている可能性があります。管理者に確認を依頼してください。
※絶対にやめてほしい操作:
- 「報告書作成 →」を押したあと、ブラウザを閉じる/戻るボタンを連打する/ページを再読み込みする
- → 二重送信になったり、報告書が複数作成される原因になります。 進捗バーが終了するまで、画面のままお待ちください。
4. 報告書の確認と修正方法
4-1. 完了画面から直接開く
- 完了画面に「報告書(Excel)を開く」が表示されていれば、それをクリックします。
- OneDrive 上で報告書が開くので、そのまま内容を確認してください。
4-2. OneDrive の reports フォルダから開く
完了画面にリンクが出なかった場合や、後から改めて確認したい場合は、管理者に建物フォルダ内の reports フォルダを開いてもらいます。
- ファイル名は通常、
YYMMDD_建物名_入力済報告書.xlsxの形式です。 - 最終更新日が最新のファイルが、直近の報告書です (前回報告書リンクもこれを参照しています)。
4-3. 修正のしかた
修正方法は大きく2通りあります。
- フォームで再入力してもう一度送信する
- 大きな修正・追記がある場合はこちらを推奨します。
- 新しい報告書が作成され、過去分は履歴として残すことができます。
- 報告書(Excel)を直接編集する
- 誤字修正など軽微な修正の場合はこちらも可です。
- 修正後は必ず上書き保存されているか確認してください。
AI による自動生成はあくまで「たたき台」であり、最終的な判断・修正は人が行う前提です。内容に違和感があれば、迷わず修正してください。
5. よくあるミスと注意点
- タブ名の付け方を間違える
例:202501_02のように桁数がずれる/日付と一致しない。
→ 基本形は 8 桁YYYYMMDD、2 回目以降は末尾に「_2」などを追加するルールに統一してください。 - 点検者名を入れ忘れる
「誰が点検したか」が分からない報告書になります。
→ review ページで必ず確認してください。 - グループIDに文字を入れてしまう
半角数字以外は自動で削られ、3 桁を超える数字は切り捨てられます。
→ グループIDには「001」「101」など 3 桁以内の数字のみを入力してください。 - ブラウザの戻る・閉じるを多用する
戻るボタンを連打すると、どのセクションを入力したのか分からなくなり、 入力漏れの原因になります。
6. トラブル時に準備しておくと良い情報
「報告書が作成されていない気がする」「リンクが出なかった」などのとき、 管理者やサポートに連絡する際は、次の情報を伝えると調査がスムーズです。
- 建物名(例:テストA)
- 点検日(例:2025-11-30)
- タブ名(例:20251130、20251130_2 など)
- 点検者名
- 問題が起きたおおよその時刻
画面に traceId などの文字列が表示されている場合は、その値も控えておくと、 管理側で Power Automate / AI の処理ログを追いやすくなります。
点検作業、本当にお疲れさまです。
現場での丁寧な記録が、そのまま報告書の品質と安全な設備運用につながります。
AI が裏側で自動処理を支えていますが、最後に安全を守るのは現場の判断です。 どうぞ安全にお帰りください。